中央区円阿弥

日枝神社 中央区円阿弥5-1-1[地図]


八王子の浅間神社の前を通る道路を北へ向かうと、円阿弥北交差点で新大宮バイパスと合流する。その500mほど手前の交差点の角に日枝神社があった。鳥居の右手前、祠の脇に二基の石塔が並んでいる。


南向きに 庚申塔 宝暦8(1758)四角い台の上、四角い敷茄子にやはり四角い蓮台を重ね角柱型の石塔の正面を彫りくぼめた中に日月雲 青面金剛立像 剣・ショケラ持ち六臂。


釣り目の青面金剛、髪の間から垂れているのは蛇の頭か?剣とショケラを持つ手が近く体の真ん中あたり。持物は矛・法輪・弓・矢。足をそろえて立つ姿は邪鬼を踏みつけにする力強さはなく、ただ乗っているだけ?という感じがする。


背を丸めて小さくなってお辞儀をする邪鬼。両脇から二鶏がつついているような構図。その下には正面向きに三猿が並んでいた。


塔の右側面中央「奉佛諸信刕善光寺五拾度諸願成就供養」右脇に造立年月日。左下に願主一名の名前。


左側面には「五拾度供養導師観音寺隋譽上人」


さらに裏の面に「庚申開眼導師林光寺権大僧都法印覺春」と刻まれている。


台の正面、左上の一部が破損して読めないのだが、与野町・八王子村・白鍬村・神田村から始まって上の段に16の近隣の村の名前が、さらに下の段に5つの村名が並び、世話人だろうか、宿村と与野町からそれぞれ一名の名前が刻まれていた。


台の左側面は無銘。右側面に円阿弥村 講中 善男女。


裏面に上下二段に20人ほどの名前が刻まれている。


庚申塔の後ろ、東向きに馬頭観音塔 寛政7(1795)駒型の石塔は真っ白なコーキング材のようなもので覆われ異様な姿。


左側面に造立年月日。


右側面はあきは道だろう。


裏面上部に講中とあり、四段に渡って多くの村と人の名前が刻まれていた。

旧延命寺墓地 中央区円阿弥5-1-17[地図]


日枝神社の裏に墓地がある。旧延命寺の跡地らしい。入口左脇に小堂が立っていた。


六地蔵塔 造立年不明。下の台の正面に「念佛講中」と刻まれている。


その隣に丸彫りの地蔵菩薩立像 造立年不明。宝珠が欠けていた。


台の右側面に施主 四人、左側面にも四人の名前が刻まれている。


正面に獅子?が彫られている。地蔵菩薩塔の台としては珍しい。墓石なら戒名、講中仏なら「奉造立地蔵尊」とか「念佛供養」とかありそうなもので、本来の台ではないのかもしれない。


右端 地蔵菩薩立像 享保14(1729)丸彫りのお地蔵様は宝珠を欠き、首には補修跡、顔はのっぺらぼうだった。


石塔の正面に造立年月日。その横に武州足立郡円阿弥村。両側面にぞれぞれ四名の名前が刻まれている。