桜区在家

 

在家橋北鴨川右岸路傍 桜区在家22向い[地図]


鴨川に架かる在家橋の西詰めから川沿いに北へ100mほど進むと右手路傍に小堂が立っていた。


小堂の中 庚申塔 享保8(1723)駒型の石塔の正面 青面金剛立像 合掌型六臂。日輪・月輪がないのは珍しい。


三眼どんぐりまなこの青面金剛。持物は矛・法輪・弓・矢。


像の右脇、下部に造立年月日。その横に在家村、左下に善女人。青面金剛の足元には邪鬼も三猿もさらに二鶏も見当たらなかった。

林鐘寺 桜区在家71[地図]

県道57号線、観音寺近くの信号交差点から北へ進み、次の信号交差点を右折すると林鐘寺の門の前に出る。門前両脇に多くの石仏が並んでいた。


左から六地蔵塔 元治2(1865)。左の二基はあきらかに後から補われたもので、どちらも銘は見当たらない。


残りの四基の舟形光背型石塔の側面に銘が刻まれていた。右端の右側面に造立年月日。


その左側面には再建 セハ人とあり、山下氏以下三人の名前が刻まれている。この六地蔵塔は再建塔だったようだ。


2番目の左側面に施主 山下氏。3番目の左側面に在家村 念佛講中。4番目の右側面に戒名。その左側面に安政6年(1823)の紀年銘が刻まれていた。再建時に六基は同時に造立されたものではなく、何年かに渡って建て加えられたものか。その後二基の地蔵菩薩塔は失われて右の四基が残り、あとから左の二基が加えられたということになるだろう。


六地蔵塔の隣 地蔵菩薩塔 元禄6(1693)大きな舟形光背に錫杖と宝珠を手にした地蔵菩薩立像を浮き彫り。光背右脇「奉造立地蔵菩薩」その下に當村 林鐘寺 住五代 賢栄。左脇に造立年月日。その下に在家村とあり個人名が刻まれていた。


入口右脇左 地蔵菩薩塔 享保8(1723)四角い台の上、角柱型の石塔に蓮台に立つ丸彫りの地蔵菩薩。尊顔は穏やかで、白カビはあるもののは欠損なく堂々。


石塔の正面に在家村 善女人。左側面に願主は個人名。右側面に造立年月日が刻まれている。


右 大乗妙典六十六部供養塔 宝暦10(1760)角柱型の石塔は白カビが多く銘は読みにくい。


石塔の正面を彫りくぼめた中、中央に「奉納大乗妙典日本廻國供養塔」両脇に天下和順・日月清明。右側面に造立年月日。左側面に行者 在家村とあり個人名が刻まれていた。